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日本の未来 

先日の繊研新聞に、バンタンデザイン研究所の講演会でのひとコマで
日本のモード界・繊維業界をここまで疲弊させたことを問題視して日本の経済産業省を批判した。という山本寛斎さんの記事が載っていました。
小さな扱いの記事でしたがとても重要な話しだと思って拝読しました。

以前ブログでも書きましたが、寛斎さんはかつての私の師であり上司であり会社の社長でした。当時は、ロンドンのボンドストリートに寛斎の店舗があり、パリコレにも毎回参加していました。
私は山本寛斎という会社でモードの基本を学び、それは今でも私のコアな部分に信念のように刻み込まれています。その寛斎さんが業界を危惧して発言をしてくれることは私にとっても嬉しい事。もっともっと賛同する諸先輩大御所デザイナーがいてもおかしくない事だと思います。



日本のファッション業界は70年代、80年代とても盛んな産業でした。
寛斎さんだけでなく、高田賢三さん、三宅一生さんなどなど日本から世界を目指すデザイナーも多くいました。そのすぐあと、コムデギャルソンやヨウジヤマモトの登場で日本のクリエーションはまさに本家フランスが驚異を感じるほどの独創性のあるものでした。
昔の話ですが、1ドル=360円だった頃、日本は今の中国のように欧米の工場と言われ、日本の輸出産業を支えてきました。(もちろん私はそのころの事をリアルタイムでは知りませんが・・・。)まさに日本で企画から製造までし、世界と戦える順風満帆な産業でした。

ではどこからその路を間違えたのでしょうか。
60年代後半アメリカからの圧力による日本政府は繊維の輸入業に関して大きく舵を取ることを強いられ、日本は世界の工場の立場を追われました。
さらに新天地を求めた繊維商社は80年代には中国の自由貿易化により、日本の繊維技術と人材も含めて多くのノウハウを海外に流出させてしまいました。将来のことよりも目先の利益を考えてしまったんですね。
とても残念なことです。


でも、私が思うもう1つとても重要な事があります。
80年代、そのころ有名だったクリエーターやデザイナー達は今でいえば団塊の世代の人達。
その頃、アパレル企業もクリエーターも、自分達の利益や名誉ばかり考えていたのではないか。その頃その後に続く“人”を育てようと思っていたデザイナーが一体どのくらいいたのだろうかということです。

今、日本のファッションデザイン関係の卒業生は専門学校・大学を合わせて1年毎に2万人と言われています。しかし、実際の求人数は今年度200社程だったそうです。
卒業しても99%の学生が自分の望んだ職種での就職が出来ないという意味です。さらに今年大学卒業の就職率は約80%・・・。皆さんはこの数字をどう思いますか?


中国で作った欧米ブランドの安い服・・・ずっと買い続けますか?
日本人は消費するだけですか?
日本人の雇用はどうしますか?
日本のなくなっていく技術は惜しくないですか?
自分達の子供達が大人になる頃、日本にある仕事って何ですか?
私達は子供達に自信を持ってこの国の未来は明るいよ、楽しいよと言えますか?


大人たちはもう本気で考えましょう。
日本の未来。
変わりましょう。まず私達大人から。



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コメント

マクドナルドさんこんばんは。
コメントなど今までした事なかったですが、思わすキーボードをたたいてしまいました。

「激安商品」は、途上国で劣悪な条件と安価な報酬で働いている労働者の上に成り立っている
という事はあまり問題視されないですよね。
特にインドの綿花栽培農家はヒドい環境で働かされてるという話を耳にしました。
生産効率を上げるためにハンパない量の農薬を散布している上、働き手に対するケアが何もなされていないので、ある綿花農村では80%の農民が癌に犯されているというのです。
中国やカンボジアなどの似たような話も何度か聞きました。
日本どころか、世界にも悪影響を及ぼしています。
まったく恐ろしい話です。

Re: kouno様

お初のコメント嬉しいです。v-290有難うございます。

インドの話しは全然知りませんでした。中国と似た事が起きているんですね。
先日、カシミアの某有名な紡績会社の営業の方がアトリエにいらして色々なお話をしました。カシミア値段が今年高騰しているのは、モンゴルの遊牧民族の方々がもう割りの合わないこんな仕事はしたくない!と、仕事離れを危惧して中国政府がある程度金額を操作しているというというお話しもありました。
自国民の産業を守る為に政策を考えたり、元をコントロールしている中国政府は他国からは色々言われていますが、日本政府よりもずっと国民や自国産業を守ろうとしていると思いました。

日本は、自分達の産業や文化を粗末にしすぎていると思います。
亡くなった建築家の黒川紀章さんは「東京の路地には文化がある。開発を今すぐやめて路地を残したいと言って都知事選に立候補した話しは今や有名ですよね。
でも当時マスコミはそんな報道は一切せず、まるで黒川氏は奇人のような扱いでした。

大阪万博の太陽の塔で有名な岡本太郎さんは、2つの希望に満ちた顔を塔の表に描きましたが、塔の裏にもう1つの顔を描いていました。
発展していく日本を危惧した第3の顔・・・黒色の無表情の第3の顔の事は意外と知られていません。
芸術家はいつも私達には見えない20年、30年先の未来が見えているのだと思います。
私達は本当に真剣に地球の未来を考える時が来ていると思います。
地球のため、世界のために出来る事を。自分とは何か、人間とは何か、生命とは何か、幸せとはなにか・・・。

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